やんばる通信

 

2018年12月30日

 12月30日、歩き納めとして、石灰岩の山へ行って来ました。県外写真家の方のリクエストの植物を下見をしながら森へ入りました。急勾配の直登に近い山で、仲間内では登りたくない山になっています。しかし、この時期にしか咲かない沖縄島の固有亜種で絶滅危惧種のオキナワテンナンショウや、オオナギラン、オオオサランの確認でしたから頑張って登りました。登山道からはずれて、藪こぎをしながらみんなでオキナワテンナンショウを探し回りました。最初は、小苗が幾つか見つかりましたが、開花に至るような株ではありませんでした。しょうがないので、次のオオナギラン、オオオサランを探しました。こちらも株は見つかったものの、花はありませんでした。下山途中に小苗のあった場所へもう一度入り、ゴツゴツと尖った石灰岩の岩場を必死で探し回っていると、ようやく花を付けた株が二株見つかりました。数年ぶりの開花確認でしたから、みんな大喜びでした。その横では、こちらも数年ぶりに出会うキイレツチトリモチが発生していました。
 森の中では、集団越冬する様子はなかなか見ることが出来ないといわれる、ベニツチカメムシの集団越冬が数カ所で見つかりました。また、オキナワスズムシソウやマルバハグマ、ムサシアブミ等が咲いていました。ボチョウジ、マンリョウ、リュウキュウツルコウジが真っ赤に色づいていました。綺麗な斑入りのサクラランも見つかりました。
 頂上付近では、ヒノキバヤドリギ、ヤンバルセンニンソウ、シマフジバカマ等がありました。


頂上

  
登山道                             シマフジバカマ

  
オキナワテンナンショウ

  
キイレツチトリモチ                          サクララン斑入り

  
ボチョウジ                                マンリョウ

  
ムサシアブミ                             リュウキュウツルコウジ

  
ヒノキバヤドリギ                             ヤブツバキ

  
オオナギラン                          オオオサラン

  
マルバハグマ                            オキナワスズムシソウ

  
リュウキュウカイロラン                           ヤンバルセンニンソウ

  
ベニツチカメムシ