やんばる通信

 

2006年2月5

 昨年から計画していた「オオシロショウジョウバカマ観察会」を、2月5日に実施しました。県外から植物写真家の方6名も参加して、総勢26名という大所帯でした。数年ぶりに実施する観察会なので、噂を聞きつけた方々が集まってきて、人数が増えてしまいました。前日に、山歩き仲間が提供してくれた猪を肴に、泡盛で交流会をして盛り上がりました。片道3時間、ようやく目的の谷間に到着したものの、何か雰囲気が違いました。どうやらしばらく来ていないので、沢をひとつ間違えたらしいということで、そこら辺をチェックしてみたら、やはりもう一つ手前の谷間でちゃんと咲いていました。しかも、見事に開花のベストな状態で待っていてくれました。オオシロショウジョウバカマは1週間くらいしか咲かないので、ひとつ間違うと開花に出会うことが出来ません。皆さん幸運でした。中には、きれいなブルーの花を付けているのも見つかりました。
 森の中では、絶滅危惧種のオキナワセッコク、危急種のレンギョウエビネ、カシノキラン、ヒメトケンラン、ヒメフタバラン、シコウラン、オナガエビネ、ツルラン、ヤクシマアカシュスラン、リュウキュウカイロラン、ヤクシマヒメアリドウシラン、カゴメラン等の貴重な植物に出会いました。特に古木にオキナワセッコク、カシノキラン、ボウラン、シコウランの大株が数株も着生していたのは、見事でした。また、オキナワスズムシソウ、ヒメサザンカ、ハクサンボク、サクラツツジ、サツマイナモリ、リュウキュウバライチゴ、リュウキュウイチゴも咲き出していました。
 林道沿いでは、アオバナハイノキが満開で、ビロードボタンヅルの花は、かろうじて残り花を咲かせていました。帰る途中、今日、森で出会った花々をこころに焼き付けるかのように、真っ赤な夕焼けが本部半島を染めていました。

  
オオシロショウジョウバカマ

   
オオシロショウジョウバカマ

  
オオシロショウジョウバカマ                  オキナワスズムシソウ

  
ヒメフタバラン                           ヒメトケンラン

  
サツマイナモリ

  
リュウキュウバライチゴ                  ヤマビワソウ

  
アオバナハイノキ                        本部半島に沈む夕陽