やんばる通信

 

2004年10月11日

 一ヶ月ぶりにやんばるの森へ行って来ました。今回は、林道に架かる橋の下へ降りて、まだ入ったことのない谷間の渓流沿いを遡りました。途中、いくつもの無名滝がありましたが、水が透き通った清流で心が洗われるようでした。そこは、水くみ場の最上流部の源流域で、岩の透き間から最初の一滴がこんこんと湧き出ている場所にぶつかりました。道なき渓流を遡ること4時間、全行程8時間近くもかかり、大変ハードな山歩きでした。しかし、森の中では、危急種のオナガエビネがこんな遅い時期までひっそりと咲いていて、皆感動しました。同じく、危急種のリュウキュウサギソウが華麗な緑色の花をつけていました。また、希少種のカゴメランが可憐な花をびっしりとつけ、今を盛りと咲き誇っていました。そして、絶滅危惧種のオキナワセッコク、危急種のトクサラン、レンギョウエビネ、カシノキラン、ヒメトケンランなど、多くの貴重な植物に出会いました。それと、天然記念物のリュウキュウヤマガメ、ホントウアカヒゲにも出会いました。特にアカヒゲは好奇心旺盛で、1mの至近距離まで近づいてきました。さらに、日本産カエルでもっとも美しいといわれる、絶滅危惧種で天然記念物のイシカワガエルの、今年誕生したばかりのかわいらしい個体も見つかりました。びっくりしたのか岩にへばりついて、マクロで近づいても逃げませんでした。
 林道沿いでは、ナンバンギセル、サキシマフヨウ、オオバボンテンカ、タンゲブ、早咲きのサザンカの花が咲き出していました。また、ハクサンボクの赤い実が色づいていました。
  

  
オナガエビネ              オナガエビネ

  
 カゴメラン                     カゴメラン

  
   アリモリソウ                  ホントウアカヒゲ  

  
 イシカワガエル                    イシカワガエル   

  
無名滝                           無名滝

   
無名滝                          調査隊

  
無名滝                         調査隊 

  
   源流                        リュウキュウサギソウ


  
    サザンカ                    ハクサンボク              

  
ナンバンギセル                    サキシマフヨウ              

  
オオバボンテンカ                  タンゲブ