タチツボスミレ(立坪菫)
Viola grypoceras
タチツボスミレ 【特 徴】 草丈5〜15pの多年草で、茎は数本出て、咲き始めは地上茎が目立たないが、次第に茎が伸び斜上する。葉は心形〜扁心形で長さ2〜4p、基部は心形。托葉は櫛形に深く裂ける。花は直径1.5〜2.5p、淡紫色が多いが、花色の変化が大きい。花柄、側弁は無毛。タチツボスミレは、スミレとならび日本を代表するスミレである。北海道から沖縄県まで広く分布し、生育環境もさまざまで、耕作地周辺や道路の法面など、また海岸近くから山間部まで見ることができる。それを反映して、花色の変異などの種内の変種・品種や、生育環境に適応して分化したと推定される変種や近縁種が多いのもタチツボスミレの特徴である。沖縄では、シロバナタチツボスミレ(f. albiflora)、アカフタチツボスミレ(f. variegata)の3種しか見られない。 【分 布】 本州・九州・沖縄 【生育地】 海岸近くから耕作地周辺や道路の法面の向陽地や日陰など 【花 期】 11〜4月 |