オリヅルスミレ(折鶴菫)
Viola stoloniflora
オリヅルスミレ(ウラジロスミレ類) 【特 徴】 沖縄本島北部の山奥で人知れず生育し続け、1982年に辺野喜川の中流域の渓流沿いの崖で一度幼植物2個体のみが発見され、それから増殖された個体をもとに1988年に新種として発表されたときには、自生地がダム建設ですでに消滅してしまっていたという、日本の動植物保護の課題を象徴するような植物がオリヅルスミレである。小形の常緑多年草で、数個の葉を根際から出す。葉柄は長さ1cmほどで微毛を密生し、葉身は円心形で長さ1cm内外になり、裏面の脈上に細毛がある。茎の基部から空中に長いストロンを出し、新個体や花をつける。花は白色細弁である。日本産のスミレ属では最も小型で、最も近年に発見された種である。 【分 布】 沖縄県(固有) 【生育地】 山地渓流沿いの土手のコケに混じって生える 【花 期】 2〜4月 【カテゴリー】 野生絶滅(EW) 基準産地の辺野喜川では絶滅。1994年に新たな自生地が沖縄島北部より発見されている。 |