【特 徴】樹高は3〜5mにもなる裸子植物で、常緑低木。樹皮は粗く黒褐色。幹は太く、側方から芽を出して枝分れすることもある。成長は遅いが、寿命が長く、数百年の年輪を重ねるのも多い。葉は幹の先端に輪生状に付き、70〜100p程の偶数羽状複葉を多数出し、小葉は長10〜20p、幅1p程の線形で多数付く。小葉は硬く光沢があり、先が鋭く尖る。雌雄異株で雄株は雄花、雌株は雌花をそれぞれ咲かせる。花はいずれも幹頭の葉間から出る。雄花は黄色い大型の円頭状の球花で、30〜70p程になる。多数の小胞子葉からなり、栗粒大の小胞子嚢を密布する。雌花序は30〜40pの半球形で多数の羽状に分かれた心皮からなり、この心皮の根元に胚珠があり、果実になる。種子は成熟すると朱色に色づく。 ソテツ類の中で日本に自生がある唯一の種である。食用になるが、よく水にさらし、有毒成分を抜かないといけない。庭木としてもよく植えられる。 【生育環境】海岸、崖、低地 【分 布】九州南部〜琉球列島、中国、台湾、中国南部 【開花時期】5〜6月 【カテゴリ-】 |