マキ科 ナギ属

ナギ(梛)

Nageia nagi

ナギ ナギ
2012.05.13 石垣島


【特  徴】樹高20m程度に達する常緑高木。幹は直立し大木になる。雌雄異株。葉の形は楕円状被針形で、針葉樹であるが広葉樹のような葉型である。若枝は緑色で葉を十字対生に付け、やや歪んで2列に並んだようになる。縦に細い平行脈が多数あって、主脈がない。2月頃開花し、5月頃丸く青白色の実が熟す。変わった構造のため、ナギの葉は、縦には簡単に裂くことができるが、横には枯れ葉であってもなかなかちぎることができない。その丈夫さにあやかって男女の縁が切れないようにと女性が葉を鏡の裏に入れる習俗があったという。
 材は水に強く、家具や器具に使われた。また樹皮付きの材は、床柱にした。
 ナギは熊野権現の御神木で、その葉は、笠などにかざすことで魔除けとなり、帰りの道中を守護してくれるものと信じられていた。

【生育環境】海岸、草地、畑、畑の畦
【分  布】本州南岸(紀伊半島、山口県)、四国、九州、沖縄、台湾
【開花時期】2〜3月
【カテゴリ-】