モッコク科 モッコク属

モッコク(木斛)

Ternstroemia gymnanthera Sprague

モッコク        モッコク
2012.05.26 国頭村

モッコク
2012.05.26 国頭村

モッコク
2012.05.26 国頭村


【特  徴】樹高15mになる常緑中高木。直立して、樹冠で放射状に広がる形になりやすい。幹の樹皮は灰淡褐色で皮目が多く、滑らか。葉は単葉で互生し、厚くて細長く、葉柄は紅紫色を帯びる場合が多く、本種の同定のキーである。葉身は狭倒卵形〜倒卵状長楕円形の長さ5〜9cmで、幅2〜3cm。葉の表面は濃緑色でやや光沢があり、革質で裏面は淡緑色。葉縁は全縁で、葉先は鈍頭または円頭。側脈は不明瞭。春の新葉の色は紅紫色で美しい。葉腋に直径1.5cmで芳香のする淡黄色の小さな5弁花を下向きに咲かせる。秋に1.5cm程の球形の朔果が成り、赤く熟し、厚い果皮が裂けて赤い種子を出す。
 堅く赤褐色を帯びる材を床柱などの建材、櫛などの木工品の素材として用いる。また、樹皮は繊維を褐色に染める染料として利用される。

【生育環境】暖地の海岸近く、低地の林内、林縁
【分  布】千葉県以西、四国、九州、南西諸島、朝鮮半島南部、台湾、中国、東南アジア、インド
【開花時期】5〜7月
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