ヤシ科 クロツグ属

クロツグ(譏P)

Arenga engleri Becc.

クロツグ クロツグ
2010.06.13 大宜味村                                   2010.06.20 国頭村

クロツグ
2010.06.20 国頭村


【特  徴】高さ3〜5m程の常緑低木。茎は円柱状で、数本が束になって生じる。茎の表面は、葉の基部の葉鞘が分解して生じる黒い繊維に密に覆われて見えない。葉は長さ3mに達し、羽状複葉で、多数の小葉を付け、小葉は線形で長さ30〜50cmになる。葉質は硬く革質で、表面は黒緑色の鈍い艶があり、裏面は灰白色。花序は先端から出て、斜上する。雌雄同株であるが、雌雄の花は別の花序に付く。花序は最初多数の苞に包まれ、後に外に出る。花序の枝は黄緑色を帯び、多数の枝に分かれる。花は、長く伸びた枝に密生する。核果は2cm程の楕円形で、赤みを帯びた黄色に熟する。果実は球形で、2p程度。熟すると橙色になる。 名前の由来は、葉鞘(偽茎)が黒い繊維に被われた「ツグ(シュロ)」ということから。

【生育環境】低地〜山地林縁
【分  布】宝島以南の南西諸島
【開花時期】5〜6月
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