【特 徴】樹高4m程の常緑亜高木で、雌雄異株である。樹皮は灰黒色でひび割れない。葉は互生だが、枝先に車輪状に集まって付く。芽は、細く、先端が尖っていて、瓦重ね状の鱗片に包まれている。成熟すると開いて、深緑の革質で、裏面は粉白色を帯びる。表面には鈍い艶がある。葉身は長さ5〜12cmの長楕円形〜倒卵状長楕円形で、三行脈が明瞭。冬から早春にかけて、枝に群がるように赤紫色〜赤褐色の花を集散花序に付けるので、遠くからでもよく目立つ。雌株は、1つの花序に3〜9個の花が付く。花披片は4個。小花柄には毛が生える。果実は秋に黒紫色に熟する。液果で、楕円形〜非扁平の長さ8mm程、幅5mm程。 イヌガシがクスノキ科の樹木であることは、枝先にやや輪生状に付いている葉を見れば、クスノキやヤブニッケイに似て、3本の非常に目立った葉脈があること、葉はヤブニッケイよりも長い点、また、シロダモは花が秋に淡黄緑色、果実が赤く熟する点でも異なることから見当が付く。 器具材や薪炭材として利用された。 【生育環境】広葉樹林内や林縁 【分 布】関東南部以西、四国、九州、琉球列島、朝鮮半島、台湾 【開花時期】2〜4月 【カテゴリ-】 |