オキナワスミレ(沖縄菫)
Viola utchinensis
スミレ科スミレ属
オキナワスミレ(ウラジロスミレ類) 草丈は、5〜10pの常緑の多年草である。有茎種で、葉は卵状〜広卵状の長さ2〜3p、鈍頭で基部は深い心形で無毛である。表面は濃緑色で光沢があり、裏面は白緑色。よく似たシマジリスミレに比べ、葉面は平滑で基部の側片は重ならないことが多い。花は直径1.5〜2pで、花色は淡青紫色が多いが、白色に近い個体もある。花弁は細く平開し、側弁は無毛である。沖縄本島の海岸隆起珊瑚礁上の直射光のあたる石灰岩の割れ目や窪みに咲く、世界でここだけにしかない、地域限定の貴重なスミレである。オキナワスミレの種子は、はじけ飛ばずにぼろぼろと近くに種をこぼすだけだが、このような環境に生えるスミレにとっては、確実に根元の岩の窪みに撒いておく方が、有効な繁殖法と思われる。 【分 布】 沖縄県(固有) 【生育地】 海岸の隆起珊瑚礁の上 【花 期】 1〜5月 【カテゴリー】 絶滅危惧IB類(EN) |