小浜島

  小浜島は八重山諸島の中央に位置し、周囲16.6キロの小さい島です。地質的には西表島に似ています。島の生活は農業が主で、特にさとうきび生産が盛んに行われ、島には、含蜜糖工場の施設もあり、経済の拠点施設となっています。また、八重山を代表する「小浜節」をはじめ、数多い名曲の民謡を今に残す詩の島、謡の島でもあります。美しい海と緑豊かな島には伝統文化が色濃く残されています。NHKの連続テレビ小説「ちゅらさん」の舞台となり、一躍有名となりました。
 小浜島へは、石垣島の離島桟橋から、八重山観光フェリーの高速船で約25分です。小さくて静かな港、小浜港が見えてきます。1日9便ほど出航しています。ホテルでも民宿でも予約をしていれば、小浜港まで送迎バスが来てくれます。港前の「小浜島総合案内所」か「小浜島観光案内センター」で、車かバイクをレンタルすれば(できれば予約を)、ゆっくり走っても1時間足らずで1周できます。  
 海が好きな人ならば、特にここはこの上ない楽園になるでしょう。島の周辺海域にある「ヨナラ水道」はマンタがよく現れることでも知られ、毎年多くのダイバーたちで賑わいます。また、おすすめは小浜島の北2キロにあるアダンとカヤに覆われた野ウサギが棲む無人島「カヤマ島」です。色とりどりのサンゴと熱帯魚たちのなかでのシュノーケリングが楽しめ、ハブもいないのでキャンプにも最適です。裸足のまま、満天の星を眺め、静かな波音を聴きながら寝ることができる楽園なのです。

99メートルの大岳(うふだき)の頂上から展望する海中公園の自然景観は、7色に映えて美しく、晴れれば与那国島を除く8つの島が見渡せます。
左は、上空から見た小浜島です。

島唯一のリゾートホテル、ヤマハリゾート「はいむるぶし」は東京ドーム約40倍の敷地面積です。ホテルといっても、敷地内は自然公園みたいなものですから、ゆっくりとした時間を過ごせます。水牛が寝そべる池では、朝方、一面にピンクのハスの花が咲きます。この緑と花に囲まれた園内には、馬や水牛、ヤギ、クジャクものんびり戯れています。プライベートビーチでシュノーケリングをして、色とりどりの熱帯魚と戯れるのも良いし、園内にあふれる動植物を観察しながら散歩するだけでも楽しい場所です。
ちゅらさんの民宿「こはぐら荘」の舞台となった、小浜集落にある大盛きよさんのご自宅です。テレビで見たとおりの趣のある家で、ヒンプンは88年前、サンゴの石垣は100年前に作られたそうです。ドカドカ入るのだけはやめたいものです。
  ちょうど、「ちゅらさんU」の撮影があって、えりいに会うことが出来ました。
西表島との海峡、ヨナラ水道を中心とした近海は、マンタ(オニイトマキエイ)が群れ泳ぐ、人気のダイビングポイントとなっています。
   牧歌的な風景が続き、のんびりゆったり動く水牛、サトウキビ畑をわたる「ざわわ、ざわわ」という風の音だけが聞こえてきます。島のなだらかな丘を越えていくまっすぐな道。どの道の向こうにも青い海が広がります。空はどこまでも青く、白い雲はもくもく発達し、このゆったりと流れる時間が堪能できることが幸福な楽園なのです。
小浜島の魚は、釣り人が少ないせいか、警戒心がないのかよく釣れました。