自生地観察会

2006年10月29日

 「沖縄県すみれ愛好会」の10月例会が、名護市を中心に行われました。「名護道の駅」に集合し、届いたばかりの「スミレニュース100号」を配布して、スミレの世界の豊かさに驚嘆させられました。 その後、名護市の白花リュウキュウコスミレのポイント観察からスタートしました。 株は結構ありましたが、この時季は平地の日当たりの良い場所で、気の早いリュウキュウコスミレが開花するくらいなので、なかなか開花株は見つかりませんでした。次に、別のポイントの公園も観察しましたが、同じような状況でした。そこでは、キツツキの仲間のコゲラが、木の中のエサを取るのに夢中で、見られているのに全く気づかず、至近距離で撮影することが出来ました。
 例会は、山野草の観察会も兼ねていますので、その後は山中の林道を通っての自然観察となりました。林道沿いには、サキシマフヨウがあちらこちらで満開で、真っ白い花、ピンクの花、底紅色の花と様々な変化があってきれいでした。ハシカンボクのピンクの花やススキの花が咲き乱れ、イイギリの赤い実が垂れ下がってすっかり秋の装いでした。ススキの間からは、ナンバンギセルが一斉に顔を出していました。こちらもよく観察するといろいろな顔がありました。また、今年は台風の接近が少なかったせいか、イタジイの実が鈴なりでした。そして、昨年はあまり目立たなかったタイワンヒヨドリバナモドキの白い花が、林道沿いを覆い尽くし、その繁殖力の強さが気になりました。
 山頂付近のなだらかな斜面では、サイヨウシャジンが満開で、お花畑のようでした。その周辺では、小さくて目立ちませんが、コキンバイザサが、真っ黄色の花を精一杯開いて無数に咲いていて、可憐でした。下山途中の林道沿いでは、リュウキュウカラスウリのオレンジ色の実が目を引き、車から降りて観察すると、未熟な緑色に縞模様の実や、今晩咲くであろう白い花の蕾も付いていました。
 その後、山道を下りて、本島内ではたぶん一番の落差があると思われますが、あまり知られていない滝へ案内しました。名護市内にこんな見事な滝があったのかとみんな感動して、しばらく見とれ、マイナスイオンをたっぷり浴びて帰路につきました。 

   
コゲラ                   イタジイの実

   
  観察会                  サキシマフヨウ白

   
サキシマフヨウ白色               サキシマフヨウ桃色

   
  サキシマフヨウ底紅色            タイワンヒヨドリバナモドキ

   
ナンバンギセル

   
サイヨウシャジン

    
サイヨウシャジン                 コキンバイザサ

    
リュウキュウカラスウリ

    
リュウキュウカラスウリの花               マダラコオロギ    

    
ハシカンボク                    幻の滝